「デザインって何だろう?」 小さなハテナから ひろがる世界を覗いてみよう
日々の暮らしや、社会に潜む あらゆるモノ、人、出来事を すこし立ち止まって眺めたり、考えたり…
素朴なギモンから「デザイン」を 知って、感じて、近づくための実験室

今回のテーマ
大学生アンケート
大学生が教えてくれる、よいデザインのために必要なこと
2025.10.3
グッドデザイン賞の審査は、デザインを学んでいる学生たちがサポートしています。 今年度サポートに参加した学生にアンケートを実施し、「よいデザインを生み出すために必要なことは?」「デザインにできることは?」と問いかけました。 今回は「よいデザインに必要なこと」への回答を紹介します。デザインに真摯に向き合うからこそ生まれる、固定観念にとらわれない率直な声が集まりました。
よいデザインに必要なものは…?
「よいデザインを生み出すにはどんな能力(姿勢)が必要だと思いますか。その理由も合わせて教えてください」という質問に対する回答で多く挙がったのは、人やモノ、日常をさまざまな視点で「観察」し、ユーザーや社会に「共感力」をもって「寄り添う」姿勢でした。よいデザインは自己表現にとどまらず、使う人や社会の課題を解決することにこそ価値がある、そんな考え方が多くの学生に共通していました。
他には「粘り強さ」「真摯に向き合うこと」など諦めない姿勢や、「つくり続ける」「インプットし続ける」といった継続力に関するコメントも多数。また社会の変化に合わせて柔軟に発想を転換し、既成概念にとらわれない思考を重視する意見も多く見られました。
寄り添いながらも、今を問う姿勢が求められている
「デザインは自己表現ではない」との意見がある一方で、個性や独自の発想を大切にする意見も見られました。社会や日常を「新しい目で見る」「今を問う」、そして「今までにないデザイン」の追求がこれからも欠かせないとの指摘もあり、寄り添いながらも常に問い続ける姿勢が求められているように感じられました。
今回のアンケートからは、固定観念に縛られない率直な言葉が並びました。その一つひとつが、私たちに「よいデザインとは何か」を改めて考えさせてくれるものになっていました。
次回は、学生たちが考える「デザインにできること」の回答を紹介します!お楽しみに。
Journal編集部
編集・執筆
ウェブメディア「.g Good Design Journal」の編集チーム。デザインの新しい可能性を探るため、グッドデザイン賞の運営事務局と、外部メンバーが共同で企画・運営をおこなっている。
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