「デザインって何だろう?」 小さなハテナから ひろがる世界を覗いてみよう
日々の暮らしや、社会に潜む あらゆるモノ、人、出来事を すこし立ち止まって眺めたり、考えたり…
素朴なギモンから「デザイン」を 知って、感じて、近づくための実験室

今回のテーマ
大学生アンケート
学生たちが考える、デザインの可能性
2026.10.30
グッドデザイン賞の審査は、デザインを学ぶ学生たちがサポートしています。 今年度サポートに参加した学生にアンケートを実施し、「生成AIの登場によるデザインの変化に対して、あなたの気持ちは?」「デザインは社会を変えられる?」「デザインにできることは?」などさまざまな質問をしました。その回答には、デザインを学ぶ学生たちならではの、自由で想像力豊かな視点があふれていました。
変わりゆく技術とデザインへの気持ち
「生成AIの登場による『デザイン』の変化に対して、あなたの気持ちはどちらに近いですか?」という質問に、「楽しみ」50.5%、「不安」48.5%と、学生たちの回答はほぼ半数に分かれる結果となりました。

一方、「デザインは社会を変えられると思いますか?」という質問では、99人中98人が「思う」と回答。生成AIの登場に不安や戸惑いはあるものの、デザインが持つ本質的な力は信じている、という結果が見えてきました。

デザインができること、デザインの持つ力
そのような中で「デザインに『できること』は何だと思いますか?」という質問に対し、最も多かったのは、「暮らしや人生を豊かに、より良くすることができる」という声でした。日々の困りごとをなくす、暮らしを豊かにする・楽しくする・快適にするなど、学生たちからは、日常に寄り添う視点が多く挙げられました。



次に声が多かったのは、「社会課題に向き合うことができ、未来を変える力がある」ということでした。社会を前に進め、未来の可能性を示すことや、新たな価値や問いを生み出すこと、さらには文化をつくることなど、社会全体を広く大きく見据えた視点が印象的でした。


その他には、「人と人、人とモノ、地域や国、自然とのあいだの関係やコミュニケーションをつくることができる」という視点や「感情や記憶に働きかけ、人の行動まで変えていく力もある」という意見も。



デザインの力に向き合う姿勢
一方で、デザインがさまざまな力を持っているからこそ、その力に伴う責任や限界、人間らしさや思いやりの大切さなど、デザインに向き合う姿勢そのものについて考える声も寄せられました。



技術の進歩によって広がる選択肢のなかで、何を大切にし、デザインとどう向き合うべきか。2026年度のアンケートからは、変わらないデザインの本質や力を信じながら、人間らしさや思いやり、デザインの課題にも目を向け、これからのデザインのあり方を真摯に考える学生たちの姿が伝わってきました。

朝倉千恵子
執筆
書店で働きながら本や映像を制作する。TABF2025に参加。チェルフィッチュ『三月の5日間リクリエーション』や『リビングルームのメタモルフォーシス』に参加するなど俳優としても活動している。
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