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グッドデザイン賞で見つける 今、デザインが向き合うべき 課題とは

審査プロセスをとおして 社会におけるこれからのデザインを描く、 グッドデザイン賞の取り組み「フォーカス・イシュー」

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2026年度グッドデザイン賞を考える

審査委員長対談

【齋藤精一×中川淳】デザインと経営をどうつなぐ? グッドデザイン賞・新旧審査委員長のまなざし

2026.05.14

創設から70回の節目となる、2026年度グッドデザイン賞。3月に新たな審査委員体制が発表され、審査委員長には、中川淳(経営者/コンサルタント | VISION to STRUCTURE代表、PARaDE代表)が就任した。株式会社中川政七商店の元会長であり、ずっとビジネスの世界に身を置いてきた中川が、デザインアワードの審査を率いるのは、歴史的に見ても異例の抜擢と言える。

就任にあたり、中川はグッドデザイン賞の「経営者とデザイナーが協働する場」としての側面を強化していきたいと語る。これまでグッドデザイン賞が積み上げてきた価値をどう引き継ぎ、次の時代に合わせてどのようなチャレンジをしていくのか。

2023年度から2025年度までの3年間審査委員長を務め、中川にそのバトンを渡した齋藤精一とともに、現在地と未来を語ってもらった。


経営の側から、デザインに橋を架ける

ー 「デザイナー」ではない経営者の中川さんが審査委員長に就任するというのは近年のグッドデザイン賞では珍しいことかと思います。最初に打診を受けたときはどう感じられましたか?

中川 実は、最初はお断りさせていただいたんです。単純に「自分はデザインの人間ではないから」と思ったからです。

でも、わざわざ声をかけてもらったことには意味があるはずだし、その意図を理解しないまま断ったのは軽率だったなと、後からもう一度考え直しました。改めて話を聞いてみると、企業の中でデザインの力が未だに認められていなかったり、経営的な成果にしっかり結びついていなかったりする問題があるとわかってきた。ならば僕でも役に立てるかもと思い、お引き受けすることにしたんです。デザイン自体は中川政七商店で経営者をしていたときもずっと傍にありましたし、今やっているブランディングの仕事を通して、世の中の経営者がデザインをどう捉え、またどう扱い切れていないかもある程度わかっていますから。

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2026年度グッドデザイン賞 審査委員長 中川淳

齋藤 次が中川さんだと聞いて、僕も最初は驚きました。ただ、これまでの流れを踏まえて、大きな可能性のある交代になるなと思っています。

僕自身は審査委員長を3年間担当する前に、審査副委員長を5年間務めました。もっと言えばグッドデザイン賞そのものに2015年の審査から関わってきたなかで、ずっと言ってきたのが「モノのデザインとコトのデザインを分けて考えない」ということです。結果的に受賞対象の裾野が広がって、デザインの扱う領域が拡張されたり、行政の中でデザインが重視されるようになったりしてきた変化の、一端は担えたかなと思っています。

一方で、デザインの価値を社会インフラ化していくという挑戦に対しては、デザイナー側から行ってきたアプローチに、やや限界も感じていました。デザインから経営に向け橋を架けていく事例はたくさん出てきても、経営からデザインに向けた動きは少なかった。だからこそ、中川さんにしかできないことがあると思うし、これまでつくってきた文脈を踏まえて、良いバトンの渡し方ができそうだと思っています。

中川 齋藤さんとは以前からお付き合いがあって、「経営者のクリエイティブリテラシー」「デザイナーの経営リテラシー」が重要だという話をずっとしていました。僕は齋藤さんのように、行政などにアプローチして、大きな枠組みとしてデザインを組み入れていくことはできない。でも、経営者に聞いてもらうには、同じ経営者の言葉がいいだろうとも思うんです。

実際に今の経営者は、デザインをどこか煙たがっているところがあります。デザインの領域がどんどん広がってきて、よくわからない「デザイン経営」のような言葉で踏み込まれる感じを、嫌がる人が多いんですよね。理解できないことを自分の力不足に思われたくないから、デザインを過小評価して遠くに置いてしまう。そこを「いやいや、うまく使うと会社はもっと良くなりますよ」と持っていく人が求められているんだなと感じました。

生活者にとってのGマークの価値を見直したい

ー グッドデザイン賞の審査に関して、齋藤さんが3年前の委員長就任時に感じていた課題と、その後の3年間で行った具体的なアプローチを教えてください。

齋藤 いくつかあります。まず、ユニット(編注:応募カテゴリーごとに編成される審査委員のグループ)だけでの審査がどんどん難しくなっているのを感じていました。例えばタイヤ一つとっても、モビリティのアイテムとしてだけでなく、リユース・リサイクルを踏まえた循環面まで見なくてはいけません。そこをクリアするために、ユニットを超えた審査委員間のコミュニケーション機会を増やしました。「うちでは難しいけど、そっちだとどう評価できる?」といったパスが回るようになったことで、審査のフローはかなり良くなったかなと感じています。

また、以前は海外も回って審査していたのですが、どうしてもその後の統合が難しい面がありました。同じ基準で審査できるよう、審査対象を一箇所に集めたのも、フロー面の改善としては大きかったと思います。

あとは、先ほども触れたように「モノのデザインとコトのデザインを分けて考えない」ために、両方の視点を一緒に審査していくよう、審査副委員長時代から一貫して働きかけてきました。昨今「モノの時代からコトの時代になった」などと言われるようにもなっていますが、僕の考えでは、モノとコトを一緒にデザインできる時代が来たと思っています。この点を審査基準で明確にできたのは、良かったことの一つかなと思います。

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2023〜2025年度グッドデザイン賞 審査委員長 齋藤精一

ー デザインがいま向き合うべき重要な問いを深めるプロジェクト「フォーカス・イシュー」のディレクターに、正副委員長が就く体制も始まりました。

齋藤 永井一史さんが2015年にスタートさせたフォーカス・イシューは、すごく重要な取り組みだと捉えています。当時はある程度カテゴリーが決まっていましたが、今の時代における役割を考えたときに、審査委員を代表して提言をまとめていく必要があるなと考えるようになりました。この中で行政の政策、あるいは経営におけるデザインの価値に触れられたことも良かったかなと思います。

なので、3年前にやりたかったことはある程度できた気がします。あえてもうちょっと挑戦したかったことを言えば、一つは海外への発信です。「(クラシカルなデザインと)ソーシャルデザインが一緒になったアワード」という稀有さは海外の方にもすごく評価されているので、もっとそこの発信を強化したかったですね。

あとは日本の各地域に眠っている、地層的、地質的な要素を汲んだデザインを、もっと引き上げるアプローチを考えたかった。でもこの領域はまさに、中川さんが審査委員長を務めることで、興味を持つ人が増えるだろうなと考えています。

ー 今の話も踏まえて、中川さんはこれからどんなことに取り組んでいきたいと考えていますか?

中川 審査フローについては、近年の流れを追えていないので、まずは1年目の審査を見てから考える予定です。ただ、グッドデザイン賞がやるべきこととしては、大きく二つのことを考えています。

一つは、経営とデザインの関係をより良くすることです。デザインだけで成し遂げられることは実は少なく、逆に経営と協働して大きな成果につながることはたくさんあります。先ほどお話ししたように、僕の認識ではこの両者の関係性があまり良くないので、それを打開していく必要がある。

もう一つは、生活者にとってのグッドデザイン賞の価値を上げることです。一つ目の課題にもつながりますが、受賞企業にとって結局一番のメリットになるのは、Gマークがつくことでお客さんにポジティブに受け止められるようになること。端的に言えば、売上への貢献です。それに対しては、もっとできることがあるなと。

例えば何かアイテムを探すときに、今は「グッドデザイン賞のサイトで探そうか」とはなっていませんよね。サーチのシステムが年度や受賞企業、受賞デザイナーでしか括れていないからです。これを変えて、ECに飛べるようにするだけでも、生活者にとっての価値はかなり変わるんじゃないかと思っています。

ブランドの「共通言語」づくりが第一歩に

齋藤 グッドデザイン賞の一つのミッションとして、「新しい芽吹きを愛でる」というものがあります。要するに、初速を褒めて「こんな時代が来たよ」と社会に伝えるのがこの賞の大きな役割。その中でこれまでは、個人のデザイナーや、企業や行政の中のデザインセクターにいる人にどうやって勇気を与えていくかを考えてきました。

一方で中川さんがおっしゃるように、そこに備わった美しさや機能性を生活者にもわかりやすく伝え、棚に並んだとき、他のアイテムではなくグッドデザイン賞受賞作に手を伸ばしてもらえるまでの価値には至っていなかったと思います。僕自身は買う商品をまずグッドデザイン賞受賞作から探しますが、多くの方はそうではないですよね。

中川 日本の、特に大手メーカーが抱えている大きな課題が、僕はこの「流通」にあると捉えています。量販店のような空間でどれだけ売っていても、ブランドが生み出す世界に気づいてもらえるはずがないし、デザインが正しく評価されるわけもない。生活者とのコミュニケーション方法自体を変える必要があります。

ー 変えていく突破口のようなものはありますか?

中川 ずっと言ってきたことですが、「ブランドに対する共通言語」を会社の中につくることが重要です。経営者は経営の言葉を、デザイナーはデザインの言葉で普段は会話をしている。そのなかで、異なる言語を使う人たちが乗れる、中間のテーマがブランドなんですよ。自分たちは他と何が違い、どんな世界観(らしさ)を持っているかの共通認識を持つことが、すべてのスタートになるかなと思います。

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齋藤 よくわかります。僕は審査委員長をするよりも以前から、企業におけるデザイン投資をどう考えてもらったらいいか悩んできました。というのも、最後の判断の時に、経営の話をされると、デザインは負けてしまうんです。言葉や数字で説明ができないから「なぜそんなものに投資しないといけないんだ」となってしまう。

でも実際は、良いデザインをして、良い価格帯で良いコミュニケーションができると、最終的にはしっかりと売上に還ってきます。これはグッドデザイン賞を見ていても明らかなんですよ。そこがあまり理解されていない今、ブランドという言葉が橋渡しになるのはその通りだと思いました。デザインの力でブランド価値を高めることができれば、株価もバリュエーションも上がる。この歯車をうまく回すことが大切ですし、プロダクトに限らず、例えば行政による公園づくりのデザインでも、きっと似た変化が起きているはずです。

中川 そもそも、ブランドという学問がまだ確立されていないんですよ。最低限のロジックがないから、多くの経営者が理解できない。僕はブランドを、表層に見える「プロダクト」、その内側にある世界観としての「ライフスタイル」、芯にある思想や哲学の「ライフスタンス」の3層からなる球体(ブランドストラクチャー)で捉えています。これをあえて提案しているのは、何かしらの共通理解を持つことからしか、ブランドについての議論がスタートできないと思ったからです。

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そして、ここの前提をみんなが踏んでくれると、デザインの意義は「売れるか、売れないか」のプロダクト面だけで語れないことも見えてきます。仮に売れなくても、ブランドの世界観を強めてくれたり、会社の思想やパーパスを表してくれて、外とのコミュニケーションにつながったりしているかもしれない。それぞれの層で短期的、中期的、長期的にどう効いているかをロジックとして示せれば、総合的な判断としてデザイン投資を行えるようになると考えています。

デザインと経営をつなぐ“個人”が生まれる環境を

齋藤 デザインへの投資は、組織の風土として還ってくる場合もあれば、信頼だったり、人材だったりで戻ってくる場合もあります。ただし、どこかで必ずキャッシュポイント、経済的な価値も生まれると僕は考えているんですね。企業の経営者にはぜひそこを見てもらいたいんですが、どうしても中長期の話になるので、理解されないケースが多いなと感じています。

中川 デザインがそこに効くということを、信じていないのかなと僕は思いました。他の領域だと、採用や育成など「人」に関する部分でまず還ってくるメリットが、何周か遅れて売上や利益になることは、さすがに理解しているのかなとは思いますが……。

齋藤 いや、どうでしょう。長期的な視点が必要なこと自体、あまり理解されていない気がします。これは企業の構造としての問題ですね。雇われ経営者として定期的に交代する仕組みだと、どうしても「先代から受け継いだ城を3年守る」のような観点からしか経営できないのではないでしょうか。

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中川 特に大企業はそうかもしれませんね。短期的な成果を出しつつ、大きな流れを見ながら企業文化をつくるほうにもしっかり投資できる経営者は、確かに少ない。せっかく出てきても“異端児”みたいに言われがちですし。

齋藤 先日、フォーカス・イシューのイベントで、パナソニックの臼井重雄さん、富士フイルムの堀切和久さんと話をしました。どちらもデザイナー出身でありながら、ホールディングスの執行役員も務めています。経営者でこそありませんが、この二人のような存在が各企業に出てくることが、短期と長期の視点を伴った企業運営には不可欠です。そこの最終的な判断をシステムで実現するのはかなり難しく、結局は特定の個人が、経営とデザイン両方の視点から采配していくしかないと思っています。

中川 僕は今までずっと、中小企業のコンサルティングばかりをしてきました。振り返って思うのは、彼らが良くなることはもちろん重要ですが、日本全体で見たときのインパクトで考えるとやはり小さいんです。今回、せっかくこのポジションをもらったからには、ぜひ大きな企業の変革をサポートしたいですね。

過去に大企業で、特定の役割の重要性が認識された例で言うと、「CFO(Chief Financial Officer)」が一つあるなと思っています。この30年間で、財務責任者のポジションは大きく変わりました。あのムーブメントが起きた背景をきちんと学んで、同じことを今度は「CDO(Chief Design Officer)」に対して起こすことができれば、状況はかなり変わってくるはずです。

新しいグッドデザイン賞審査に向けて

ー 初年度の審査が間もなく始まります。ここまでお話しいただいたことを踏まえて、どんな1年にしたいと考えていますか?

中川 就任メッセージで「ビジョンに資するデザイン」という提案をしました。齋藤さんも語られていたように、モノかコトかといった横幅の議論にはあまり意味がないと僕も思っています。むしろ縦の深さ、ライフスタイルとライフスタンスも含む「ブランドの調和」にデザインがどれだけ効いているかを意識してほしい。これを今、審査してくれる方々に伝えているところです。

あとはグッドデザイン賞の価値づけとして、今日話題にあった売上への貢献に加え、受賞者同士のネットワーク形成もより力を入れたいです。審査委員を務めるデザイナーとのコミュニケーションはもちろん、応募のプロセスを経て、社内で経営層とデザイン層のコミュニケーションが促進されることも、企業にとっては大きなプラスになります。そこの理解が生まれれば、仮に受賞しなくても「参加して意味があったね」という話が出てくるアワードになれるはずです。

齋藤 ネットワーク機能はすごく大事ですよね。2022年に始まったグッドデザイン・ニューホープ賞(編注:将来のデザイン分野の発展を担う新しい世代の活動を支援することを目的とした、大学や専門学校などに在学中の学⽣や卒業・修了直後の新卒社会人によるデザインを対象にした賞)などは、特にそこを意識して生まれました。ただ僕らのときは、まだコロナもあって難しかったので、今後に期待したいです。ちなみに、フォーカス・イシューはどうされる予定ですか?

中川 当然継続します。今年は審査副委員長を3人にしていて、プロダクトデザインの領域では鈴木元さん、グラフィックデザインの領域では原田祐馬さん、さらにブランドコミュニケーションを重視したかったので、ジャーナリストの川上典李子さんにお願いしました。この3名に加えて、フォーカス・イシュー・リサーチャーが2名、もちろん審査委員長の自分もメンバーに入って、次の提言を出したいと思っています。

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齋藤 これまでと異なる動きがまた起きそうで、楽しみです。グッドデザイン賞は別に誰のものでもないですし、止まらず転がり続けたほうがいい。あちこち転がしていると外からいろんなことを言われますが、みんながバラバラなことを言えるのもまた、このアワードの良さだと僕は感じています。

一方で、そうした多様なデザインへの捉え方を、1年に一度だけ無理矢理フリーズさせるミッションもグッドデザイン賞は担っています。ここに難しさがありますが、フリーズさせるからこそ立ち現れる熱量や課題もある。それをぜひ楽しんでいただけたらと思います。

中川 過去、いろんな方がその時々の課題に向き合い、変えてきたのがこの賞だと捉えています。もちろんうまくいくこともあれば、そうでなかったものもあるでしょうが、そのプロセスをきちんと踏襲しながら積み上げていけたらいいなと。

あとは、この機会を通して「デザイン」という言葉の定義にも挑戦したいですね。「ブランド」の話と一緒で、経営者とデザイナーの双方がわかり合うための共通理解がないと話が進まないので、何かしら言葉を置く必要があります。

とりあえず僕自身は今、デザインを「過不足なく構成要素を洗い出し、選択肢を創造・決定し、調和の取れた形に落とし込むこと」と言っています。こういう定義にすると「あれ? その思考回路は、経営もデザインも一緒じゃない?」と気づけますし、最後の「形に落とし込む」ところで、プロダクト・グラフィック・経営計画などのアウトプットに応じた専門性があることも見えてくる。そこから、それぞれの技能への理解とリスペクトが生まれて、経営とデザインの関係が大きく変わっていけばと考えています。

佐々木 将史

ライター

保育・幼児教育の出版社に10年勤め、'17に滋賀へ移住。児童福祉をベースに、教育、デザインなどの領域で編集者として活動中。


小池 真幸

エディター

編集者。複数媒体にて、主に研究者やクリエイターらと協働しながら企画・編集。


今井 駿介

フォトグラファー

1993年、新潟県南魚沼市生まれ。(株)アマナを経て独立。

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