グッドデザイン・ニューホープ賞 応募受付中!締切は8/15 13時まで
2024.07.16
学生と卒業・修了直後の新社会人が応募対象のグッドデザイン・ニューホープ賞。将来のデザイン分野を担う新世代への支援を目的としたこの賞は、テーマ指定はなく、在学中の課題制作や自主制作のデザインで挑戦することができます。今回は、自分の制作・研究活動を続けていくためのスキルアップ、そして人との つながりを得られるニューホープ賞について紹介します。
グッドデザイン・ニューホープ賞とは
2022年度から始まり、今年度で3回目となるニューホープ賞。グラフィックやファッション、プロダクトデザインだけではなく、領域にとらわれない幅広いジャンルの作品・研究が応募できる若手向けのデザインアワードです。
ニューホープ賞の応募について
・在学中の学生と、卒業・修了直後の新社会人が応募対象。 ・大学や専門学校の課題制作や卒業制作、または自主制作のデザインで応募可能 ・応募者自身のオリジナルであれば提案、構想として制作されたデザインで応募可能 ・出品料は無料
開催概要、募集要項はこちらをご確認ください。
ニューホープ賞には、テーマの指定はありませんが応募の際に作品のカテゴリーを「物のデザイン」「場のデザイン」 「情報のデザイン」「仕組みのデザイン」の4つのなかから選択します。
またこのカテゴリーごとに審査を担当する審査委員が決まっています。
一次審査では、入選と優秀賞が決まります。優秀賞は、入選作品のなかからカテゴリーごとに上位2作品以内を選出。最終審査では、優秀賞に選ばれた作品の公開プレゼンテーションが行われ、最優秀賞が決定します。
昨年度は、日本全国から応募された415件のなかから、70件が入選。優秀賞が7件、最優秀賞が1件選ばれました。
受賞者の声「作品の“これから”を話せる場所」
昨年度、優秀賞を受賞した「Loglee」は、皮膚疾患を抱える親子に向けてデザインされた塗り薬情報記録デバイスです。塗り薬の容器を置くだけで、薬の種類と塗った時間・量をセンシングしてWeb上に記録します。
ユーザーの悩み、負担を少しでも減らし、コミュニケーションを促しながら日々のケアを「楽しい」時間へと変えるLogleeは、徹底した“ユーザー目線”をもとにつくられています。
審査委員からも「ユーザーとの対話と観察を通してリアルな課題をあぶり出し、プロトタイピングと検証を繰り返し課題と向き合うことをやり切った素晴らしい取り組み」「社会実装も間近のはず。どう継続して使い続けてもらうか、どんな仕組みがあれば経済的に成り立つかも考え、ユーザーに届けてもらいたい」と評価コメントがありました。
また応募グループ代表の中橋 侑里さんに応募のきっかけを伺ったところ「ニューホープ賞の経験がユーザーに届けるための一歩になると考えた」と、賞への応募を作品を世の中へ送り出すためのアクションと捉えていました。
実際に受賞後には、ユーザーにアプローチする機会が増え、課題をより把握することで、共感や応援も多く、「継続のモチベーションにつながり、次のフェーズに向けた準備をしています」と回答がありました。
応募そして受賞を経て、中橋さんは「ニューホープ賞には、“プロジェクトのこれから”を話せる場所がある」ことをメリットとして挙げ、「応募者には私と同じように、学生を終えても活動を続けたいと思っている人も多い。プロジェクトについて審査委員のアドバイスだけではなく、受賞者同士で相談し合うことができます」
「プロジェクトを続けたいが、どうしたらいいかわからないと思っている方は、ぜひ応募してほしい。年度を越えた受賞者同士でも、ともに議論しつくり、モノ・コトを実現させていきたい」と今年度の応募者に向けてメッセージを送りました。
受賞プロモーション・プログラムが充実
ニューホープ賞の受賞者には表彰状・記念品・賞金だけでなく、さらなるスキルアップとネットワーキングの機会を提供するため、受賞作品のプロモーションや、受賞者向けのプログラムを用意しています。
・全入選作品を評価コメントとともに本ウェブサイト「受賞作品」の掲載。また入選作品集を発刊。
・デザイン系媒体への記事掲載。
・受賞者向けプログラム
昨年度は、2023年度グッドデザイン賞受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION 2023」への出展や、フォローアップ・ゼミなどが開催されました。※今年度の内容は決まり次第お知らせします。
応募受付は、8月15日 13時まで!制作・研究活動のこれからのために、ご応募お待ちしております。
大橋真紀
編集・執筆
ウェブメディア「.g Good Design Journal」の編集チームのメンバー。外部メンバーとして、コンテンツの企画や編集、執筆を行う。
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