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「よいデザイン」がつくられた 現場へ

よいデザイン、優れたデザイン、 未来を拓くデザイン 人々のこころを動かしたアイデアも、 社会を導いたアクションも、 その始まりはいつも小さい

よいデザインが生まれた現場から、 次のデザインへのヒントを探るインタビュー

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今回のお訪ね先

佐賀県 農林水産部 農業経営課/佐賀県 政策部 政策推進チームさがデザイン/ブンボ/デジマグラフ/いとう養鶏場「PICNIC」

農のヒーローをデザインする (前編)

2025.11.18

農業にデザインを導入し、生産者自身のブランドづくりを支援する――。そんな独創的な取り組みから、地域の新しい価値を生み出しているのが佐賀県の「さがアグリヒーローズ」です。単年度の補助事業が主流のなかで、あえて4年間の長期伴走を掲げ、農家とデザイナーがともに構想し、商品を育てていくという仕組みを採用。1次産業とデザインの協働によって誕生した数々のブランドが注目を集め、2022年度グッドデザイン・ベスト100を受賞しました。 本稿では、事業の立ち上げから第一期の成果までを、佐賀県農業経営課の牛島裕美さん、佐賀県さがデザインの古賀一生さん・佐﨑智華さん、プロデューサーの江副直樹さん、デジマグラフの羽山潤一さん、そしていとう養鶏場「PICNIC」の伊東大貴さんに伺います。


「さがデザイン」が拓いた行政とデザインの共創

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公募によって選ばれたのは、嬉野市の酪農家〈ナカシマファーム〉、唐津市の花き農家〈平田花園〉、伊万里市大川の梨農家を中心とするグループ〈大川三世代〉、白石町の牧場・赤身肉専門店〈トミービーフ〉、そして武雄市の養鶏農家〈いとう養鶏場〉の5組の生産者。

─ 近年、多くの地域で農林水産省の支援による「6次産業化*」が進められています。そのなかでも「さがアグリヒーローズ」は成果の確実さと継続性で注目されています。どのような背景から生まれたのでしょうか。

*1次産業(生産)に、加工・販売などの2次・3次産業を組み合わせて新たな価値を創出する取り組みのこと。

江副直樹(ブンボ代表取締役) 私は佐賀県に生まれ、現在は大分を拠点に、地方の企業や自治体のブランド構築を手がけています。いわば「地域と社会をデザインでつなぐ」仕事です。

2015年、山口祥義知事のもとで県庁内に「さがデザイン」という部署が誕生しました。知事が「行政にデザインの視点を取り入れ、地域や事業の課題解決をしていく」と掲げたのが出発点です。行政がデザインを正式な機能として取り入れたのは全国的にも珍しく、非常に先進的でした。私はその動きを知り、「佐賀が本気でデザインを行政に取り込もうとしている」と感じました。

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「さがアグリヒーローズ」プロデューサーの江副直樹さん。選ばれた5件の農家にプロデューサーが伴走クリエイタ—をキャスティングし、長い時間をかけ広報計画や商品開発を行った。

江副 2017年度には「さがデザイン」そのものがグッドデザイン・ベスト100に選ばれ、県の取り組みが全国から注目されました。

その流れのなかで、佐賀県から「6次産業化を進めるために、デザインの力を借りたい」という相談を受け、2019年度に本格的に始まったのが「さがアグリヒーローズ」です。

牛島裕美(佐賀県農林水産部農業経営課 農村ビジネス担当係長) 一次産業を地域経済の柱に育てることが課題でした。いわゆる6次産業化では、商品やサービスの質だけでなく「見せ方」「伝え方」も重要です。そこで、さがデザインに相談し、デザインの力を取り入れた支援事業を構想しました。全国に発信できる生産者や商品を育てることを目標に、複数年を視野に入れたプロジェクトを予算に組み込んだのです。

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佐賀県農林水産部の牛島裕美さんは、さがアグリヒーローズ(正式名称「さが農村イノベーション推進事業」)を縁の下で支えるメンバーの一人。

なぜ4年なのか――制度そのものをデザインする

─ 第一期は2019年から2022年。二期は2023年から2026年。なぜ4年という長期設計にしたのですか。

牛島 通常、補助金事業の多くは単年度です。予算執行がタイトで、成果が出る前に終わってしまうケースが多かったのです。しかし農業はサイクルが長い。作物も事業も、時間をかけないと根づきません。そこで「5軒の農家を選び、4年間かけて伴走する」という方式を採用しました。

江副 行政プロジェクトで複数年を見越すのは本当に珍しいことです。多くは夏ごろに予算がつき、3月には報告書をまとめるという流れなので、考える余白がないんです。かつて僕は、厚生労働省で3年スパンのプロジェクトを経験したことがあります。そのほか福岡県をはじめ行政のプロジェクトに関わってきた経験から、単年度では成果は出ないと力説していたんです。

結果として、アグリヒーローズでは「4年間で売上を1000万円伸ばす」というゴールだけが明示され、手法は任せてもらえました。大きな信頼でした。

─ 行政は単年度で予算を計上します。長期プロジェクトをどう実現したのでしょうか。

牛島  実務としては1年の予算で、結果的に4年継続できた、という形です。それは現場の努力の成果でもあります。内部でも議論はありましたが、知事の「農業を新しい形で支援したい」という意志が後押しになりました。

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さがデザインや江副さんと策を練ってプロジェクトはスタート。農村ビジネスの発展には時間が必要と、異例の4年間という事業スパンを確保した。行政では異動があるため、プロジェクト当初から関わるのは江副さんのみ。牛島さんは前任者から受け継ぎプロジェクトを率いる。

江副 4年という数字には象徴性があります。知事の任期が4年ですから、任期内に結果を示し、次につなげる。行政のリズムと現場の時間感覚を接続する「制度デザイン」自体が成功していたと思います。

最初の2年は“見えない時間”

─ 実際、どのようにプロジェクトを進めたのでしょうか。

江副 そもそもきちんと計画しようにも予想外の問題は必ず出てくるし、折々、アドリブで対処しながらまとめていくのが一つの方法といえます。最初の2年は目に見える成果が出ませんでした。生産者とデザイナーがじっくり話し合い、信頼を築く期間です。そこで急いで形にしても持続しません。ブランドづくりは畑を耕すようなもの。すぐに収穫はできないのです。

牛島 行政側としても、最初の2年は「本当に進んでいるのか」と不安でした(笑)。けれど3年目に成果が見え始め、4年目に確かな結果が出ました。単年度では体験できない「育つ時間」を行政が経験できたのは大きな財産です。

古賀一生(佐賀県 政策部さがデザイン担当主任主査) 行政とデザイナー・事業者ではスピード感や言語が違います。さがデザインはその間に入って、一緒に事業伴走をし、通訳をする役割も担っています。今回は4年という時間をかけて三者が互いに歩み寄ることで、より良いアウトプットに結び付いたと実感しています。

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佐賀県政策部さがデザイン担当の古賀一生さん。さがデザインは思想であり、仕組みでもある。担当課、さがデザイン、クリエイターらが一緒に考えるため、尖ったアイデアも採用しやすくなった。

佐﨑智華(佐賀県 政策部さがデザイン担当主査) 4年の間に、農業経営課内でも「デザイン思考」が自然に定着しました。デザインを「発注する」のではなく、「一緒に考える」。その姿勢が育ったと思います。

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佐賀県政策部さがデザイン担当佐﨑智華さん。さがデザインではクリエイターをはじめとした佐賀ゆかりの200人以上の専門家とネットワークを組んでいる。県庁内の事業部門と外部の人材の間にさがデザインが立ち、両者をつないでいる。

一期の象徴「PICNIC」ができるまで

─ 行列の絶えないたまごサンドの店いとう養鶏場「PICNIC」は、どのようにして生まれたのでしょうか。

江副 いとう養鶏場は、1次から6次へと踏み出そうとしていた農家です。長崎市のデザイン会社であるデジマグラフが、すでにロゴなどを手がけていて優れていたので、自然にチームを組みました。最初はたまごスープ、マヨネーズ、プリンなど案が山ほど出ましたが、投資や採算の面で難しい。そんなとき僕がふと「養鶏場が作るたまごサンドって贅沢だよね」とつぶやいたことから、皆にスイッチが入りました。

羽山潤一(デジマグラフ代表取締役) いろいろな意見が出ましたね。4年スパンだったからこそ、焦らず本質を見極められたと考えます。まず伊東さんの強みと課題を一緒に整理し、ブランドとして何を伝えるかを徹底的に議論していきました。また、料理研究家にも加わっていただき、パンの種類やマヨネーズの味、具材の厚みまで試作・検証を重ねました。

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広告制作やパッケージデザイン、商品企画・開発まで手がけるデジマグラフの羽山潤一さん。「伊東さんの良いところをどうやったら消費者に伝えられるか、ひたすら考えました」と振り返る。

─ 牧場のソフトクリームの連想と同じで、養鶏場のたまごサンドは「素材が贅沢」という期待を呼びますね。

伊東大貴(いとう養鶏場代表) 最初は「たまごで何か作れたら」程度の発想でしたが、話し合いを重ねるうちに「自分たちにしか作れないたまごサンド」が見えてきました。パンもオリジナルで焼いていただき、試食を重ねて完成。開店初日から行列になり、本当に驚きました。

江副 食品開発では必ずプロの料理研究家に入ってもらいます。味がひとつ上がるだけでブランドが生きるからです。たまごサンドはその典型でした。

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武雄市の養鶏農家いとう養鶏場の伊東大貴さん。たまごサンドやオリジナル弁当、マヨネーズ、たまごかけごはんの醤油などを開発。販売所「picnic(ピクニック)」は22年2月にオープンした。

御用聞きではなく「共創者」として

─ 農家とデザイナーの関係づくりで意識されたことはありますか。

江副 「御用聞きになったらデザイナーは終わり」です。言われた通りを作っても、見たことのない価値は生まれません。相手の奥にある「願い」を形にする。私は全体のブランド戦略を俯瞰し、細部はデザイナーに委ねます。いわば大なたを振る役割で、小刀で細部まで仕上げるようなことはしません。役割分担ですね。

羽山 デザインは見た目を整える作業ではなく、関係性の設計です。1年目は徹底的に聞くことを心がけました。2年目に信頼が育ち、本音の議論ができるようになる。伊東さんとは、そこから一気に進みました。

伊東 正直なところ当初は「デザインで何が変わるのか」という気持ちもありましたが、議論を重ねるうちに自分たちの課題が整理されていきました。たまごを「売る」だけでなく、ブランドを「育てる」という考え方が身についたと感じます。

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標高350メートルの山中に位置する養鶏場。地下の天然水を飲み水に、健やかに育てられる鶏が産むたまごを用い、サンドイッチを開発。採れたてのたまごと手作りマヨネーズを使い、何度でも食べたくなる味を追求した。

江副 農家の方が「お客さんに褒められた」と実感した瞬間、意識が変わります。反応を通じて「これがデザインの力か」と腑に落ちる。その変化を間近で見られるのがこのプロジェクトの醍醐味です

「農業にもヒーローを」という思想

─ 「アグリヒーローズ」という名前には、どんな意味が込められていますか。

江副 私が名づけました。農業にもヒーローが必要だと思ったからです。地域に一つ成功事例が生まれると、隣の農家が「自分もできるかもしれない」と思う。人間は大事の時ほど欲望や感情で動く。成功したヒーローの名前が人を動かすのです。そのことを改めて実感しました。

牛島 一期の5軒はいずれも地域で知られる存在になりました。「次は自分たちも」と名乗り出る農家もおり、波及効果を感じます。

デザインが変えた意識

─ 伊東さんは意識の変化をどう感じていますか?

伊東 以前は「たまごを作る」ことばかり見ていましたが、今は「お客様にどう伝えるか」を考えるようになりました。デザイナーの方々との対話を通じて、たまごという素材の可能性を自分で考えられるようになったのが大きな変化です。

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プロジェクトが進行するうちに、贈答用の熨斗をデザインすることに。水引で表現された鶏は、見る人を笑顔にするアイデア。

江副 この事業を通して「生産者」から「経営者」に意識が変わる瞬間を何度も見ました。農家は真面目で、つい「作る」ことに集中してしまう。でも、デザインを通じて「伝える」「見せる」という意識が芽生えると変化していきます。アグリヒーローズはその学びの場でもあります。

羽山 最初はデザインの提案に戸惑う方もいましたが、次第に議論が活発になり、自分たちで意見を言うようになる。その成長を見るのが嬉しいですね。

グッドデザイン賞受賞までの道のり

─ 2022年度のグッドデザイン・ベスト100受賞は大きな成果でしたね。

江副 受賞の本質は「見た目」ではなく「仕組みとしてのデザイン」にあります。申請書では「2015年に生まれた『さがデザイン』の理念を、具体の成果に落とし込んだのがアグリヒーローズ」と整理しました。行政の仕組みとクリエイティブを融合させた点を評価いただけたのは嬉しかったです。

牛島 行政職員にとって、グッドデザイン賞は遠い存在に感じていましたが、「行政のあり方」そのものがデザインとして認められたのだと感じました。

江副 受賞決定を報告した場で、知事が「第二期も続けよう」と即答してくださいました。担当者も驚くほどスムーズに話が進みました(笑)。

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たまごサンドとお弁当の店picnicは道の駅黒髪の里の隣に位置する。ロゴをはじめ店内を飾るさまざまなものを羽山さんはデザインし、ブランドとしての統一感をつくりだした。

佐賀から全国へ──デザイン行政の可能性

─ アグリヒーローズは成功事例として注目されていますが、県内はもとより他県の自治体も興味を持っているのではないでしょうか。

牛島 全国から問い合わせはありますが、実行する自治体はまだ少ない。単年度予算の壁が大きいのが実情です。

江副 多くの自治体が「いいですね」と言ってくださるものの、腰が上がらない(笑)。しかし行政が「伴走」を学べば、産業分野は問いません。農業に限らず、ほかの産業にも応用できるはずです。

古賀 「行政のデザイン」という視点が、少しずつ広がっていると感じます。県庁職員も民間クリエイターも、立場を超えて学び合える基盤ができました。

佐﨑 4年間の中で、職員のマインドも変わりました。最初は「予算執行」と見ていた業務を、「どう価値を生むか」で考えるようになってきました。

未来へ続くデザインの波

江副 アグリヒーローズは、単なる農業支援ではありません。デザインを媒介に、人が変わり、地域が変わる。この「波」をどう持続させるかが、次の課題です。農業の枠を超え、あらゆる分野で“伴走するデザイン”が求められています。

牛島 二期は現在進行中ですが、一期で築いた信頼関係が大きな力になっています。行政・デザイナー・農家がフラットに議論できる。そうした関係が、地域の財産になりました。

江副 「見えない時間」を恐れないこと。これがこのプロジェクトの最大の学びでした。結果が出るまでには時間がかかります。でも、時間をかけてこそ、人と地域のデザインは育つ。佐賀がそれを証明してくれたと思います。

— ありがとうございます。後編では、現在進行中の2期プロジェクトと、そこから見えてきた“デザインが育てる農業の未来”を紹介します。

グッドデザイン探訪では、あるテーマを切り口にインタビューや仕事紹介の記事をお届けしていきます。今回のテーマは「クリエイション・ウェーブ」。グッドデザインを紐解くと、一つの「Good」な視点や行動から、次の「Good」へとつながり、波のように連なって具現化していく様子がわかります。新しい発想のモノ・コトが、つながり、できあがっていくまでのストーリーを取材します。


さがアグリヒーローズ

佐賀県農林水産部

佐賀県による農業の6次産業化支援における新事業。公募で選んだ5組の農家(ナカシマファーム/嬉野市、トミービーフ/白石町、いとう養鶏場/武雄市、大川三世代/伊万里市、平田花園/唐津市)を選定、綿密なヒアリングを実施した後、プロデューサーを中心にそれぞれに主軸となるデザイナーを選考した。商品開発から広報計画、空間構成までサポート。実施期間は4年。事業目標は、各農家の販売額が開始時から1000万円増で、3年目には全農家が達成。2期も実施されることとなった。


受賞詳細
2022年度 グッドデザイン・ベスト100 https://www.g-mark.org/gallery/winners/11070

プロデューサー
江副直樹

ディレクター
江副直樹/伴俊満/世戸誠典/吉本愛/浦郷慧人/松本祥子など(当時)

デザイナー
岩下建作/西村里美/門司祥/小柳洋介/小林一毅/二俣公一/原田教正/藤本幸一郎/デジマグラフ/広沢京子/前崎成一/先崎哲進/山田萌生/阿比留浩太など(当時)


石黒知子

エディター、ライター

『AXIS』編集部を経て、フリーランスとして活動。デザイン、生活文化を中心に執筆、編集、企画を行う。主な書籍編集にLIXIL BOOKLETシリーズ(LIXIL出版)、雑誌編集に『おいしさの科学』(NTS出版)などがある。


NANA

写真家

小学生の頃からフィルム写真に親しむ。2018年より写真家として活動開始。人物、商品、建築、料理など幅広い分野で撮影を行うほか、アートディレクター、映像クリエイターとしても活動。

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